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#サステナの目線 vol.8【ネスレ日本】教育機関向け無償プログラム

執筆者の写真: まこまこ

更新日:2024年7月31日



企業のサステナブルな取り組みを紹介する本連載「#サステナの目線」のvol.08は、【ネスレ日本】です。「ネスカフェ」や「キットカット」で親しみのある数々のブランドを展開するネスレ日本さんが取り組む「ネスレ サステナビリティ プログラム」についてご紹介します。現在、vol.05「ネスレ日本のサステナブル」、vol.06「アップサイクルの取り組み」の記事は公開中です。


今回は、ネスレ日本株式会社 マーケティング&コミュニケーション本部 コーポレートアフェアーズ統括部 サステナビリティ&ステークホルダーリレーションズ室の山口恵佑さんにご登場いただき、中学生、高校生向けの探究学習教材についてお話を伺いました。

 

探究学習教材「ネスレ サステナビリティ プログラム」

 

木村真悠子(以下:木村)「2023年からスタートされて既に約300校、2万人以上の学生さんが教材として使われている無償プログラムについてお話を伺いたいと思います。コロナ禍を経て、オンライン、リモートが様々な現場での新しい形として定着したと感じます。『ネスレ サステナビリティ プログラム』もオンラインプログラムということですが、プログラムスタートのきっかけや内容について詳しくお話しいただけますか。」

 

山口恵佑(以下:山口)「2021年頃、各地の教育委員会からお話をいただき、私たちが実際に学校へ出向いて授業をするという形で教育現場に伺い始めたことがそもそものはじまりです。当時、文部科学省から総合的な学習の時間や探究学習をしっかりやりましょうという流れがあり、段階的に小学校、中学校、高校の学習指導要項の中に入り始めた時期になります。そこで、社会課題解決に取り組んでいる企業の社員に出前授業してもらいたいというお話をいただき、受託しました。ありがたいことに弊社にも各地からたくさんお声がけをいただきましたが、私たちの本社が神戸にあり地理的な事情などもあり、いただくご依頼のすべてに対応が難しい状況になった際、解決策としてオンラインという形で『ネスレ サステナビリティ プログラム』を作り、2023年5月にリリースしました。」



「ネスカフェ」や「キットカット」を題材にした映像教材

木村「出前授業からのスタートだったんですね。プログラムには、映像、個人ワーク、グループワークと段階があるようですが、詳しい内容について伺えますか」

 

山口「映像、ワークシートを活用してネスレの社会課題に対する取り組みについて、よりわかりやすく紹介する探究学習教材になっています。具体的には、3つの事例を紹介しています。」


 

事例1:プラスチックゴミを減らそう

「皆さんにも馴染みがある「キットカット」のパッケージは、2019年よりプラスチックから紙へ変更しています。なぜ紙に変える必要があったのか。その背景にあるプラスチックの問題や、パッケージを変更する際のプロセスなども伝えています。」

 

事例2:コーヒー農家を支援しよう

「気候変動の影響により地球上でコーヒー栽培に適した地域が2050年までに50%減少すると言われています。私たちのビジネスもありますが、コーヒー農家の方々1人1人の生活もあります。そこをどのように手を取り合って改善していくか。サステナブルな調達や栽培をしていくかというところもお伝えしています。」

 

事例3:新たな産業をつくろう

「「ネスカフェ 沖縄コーヒープロジェクト」の話もお伝えしています。このプロジェクトは、ネスレ日本と沖縄のスポーツクラブである沖縄SVが、沖縄県名護市やうるま市、琉球大学などと連携して、国産コーヒーの特産品化を目指しています。沖縄県内の耕作放棄地などを活用して、国産コーヒー豆の栽培に本格的に取り組むことで、沖縄県の第一次産業における問題解決を目指しています。このプロジェクトは、沖縄SVの代表であるサッカー元日本代表の髙原直泰さんともご一緒しながら産学官連携して進めています。」





木村「内容を伺っていると、完成された成功事例だけを紹介しているというより、現在進行形でネスレ日本さんが取り組まれているサステナブルなアクションが、わかりやすく紹介されているのですね。」

 

山口「はい。社会課題はさまざまです。ネスレだけではできないことも、大学や自治体などと協力することで1歩1歩進んでいけるという点も明確にお伝えています。映像から企業の事例を知り、「課題を見つける」視点を学んでもらい、生徒たちが自分事として周りにある社会課題ってどんなことだろうと、主体的に考えていくステップを設けています。」


 

木村「物事を捉える視点や考え方など、とても広い学びがありそうですね。」

 

山口「同プログラムは、自分の考えをグループワークで話し合い、グループの考えとして発表する形式をとっています。さらに、そこに対してディスカッションするという、まさに総合的な学習の時間になっているという話も届いています。映像教材、個人ワークシートの他に、教員向け活用ガイド、学習指導案を教材としてお送りしています。活用された9割以上の先生方が満足だと回答いただきまして、現在は2024年4月に一部リニューアルしたものをご提供していますす。」


探求学習教材「ネスレのサステナビリティプログラム」のワークシート

木村「素晴らしい取り組みですね。授業の様子を見てみたくなりました。生徒さんのアイディアには、大人とは違う視点がありそうですね」

 

山口「私たちもデジタル教材である「ネスレ サステナビリティ プログラム」を始める際、出前授業をすることに価値があるのではないかという思いもありました。実際にリリースしてみて、忙しい先生たちが、いつでも自由に授業に取り入れられる教材だと実感したところもありますね」

 

木村「これからもたくさんの生徒に受けてほしいプログラムだと思いました。今後もネスレ日本さんのサステナブルな活動を応援したいと思います」

 

山口「ありがとうございました」

 


 

文:木村真悠子

写真:Mai Shinya

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