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  • 執筆者の写真まこ

#サステナの目線 vol.06【ネスレ日本】紙パッケージを"紙の糸"へ。アップサイクルプロジェクト「TSUMUGI」

更新日:2 日前

企業のサステナブルな取り組みを紹介する本連載「#サステナの目線」のvol.06は、【ネスレ日本】です。「ネスカフェ」や「キットカット」で親しみのある数々のブランドを展開するネスレ日本さんが取り組むアップサイクルな取り組みについてご紹介します。vol.05では「ネスレ日本のサステナビリティ」、vol.06では「アップサイクルの取り組み」、vol.08では「教育機関向けの無償プログラム」についてお届けします。


今回は、ネスレ日本株式会社コーポレートアフェアーズ統括部 サステナビリティ&ステークホルダーリレーションズ室の瀧井和篤さんにご登場いただき、ネスレ日本さんの取り組むアップサイクルな取り組みについてお話を伺いました。


「ネスカフェ」や「キットカット」の使用後の紙資源、未利用の間伐材を紙糸にアップサイクルするプロジェクト「TSUMUGI」


木村真悠子(以下:木村)「本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございます。ネスレさんの取り組みを紹介する記事としては、今回で2本目になります。vol.05ではネスレ日本株式会社 サステナビリティ&ステークホルダーリレーションズ室の山口恵佑さんに登場いただきまして、ネスレさんのパーパス、サステナビリティについて詳しくお話を伺いました。瀧井さんには、ネスレ日本さんも参画している一般社団法人アップサイクルと共に進めているプロジェクト「TSUMUGI(ツムギ)」についてお話を伺いたいと思います。まずはプロジェクト「TSUMUGI」がスタートしたきっかけについて伺えますでしょうか。」



瀧井(以下:瀧井)「ありがとうございます。一般社団法人アップサイクルで推進しているプロジェクト「TSUMUGI」の前身となる動きが始まったのは2020年の夏頃です。ネスレ日本が販売するコーヒー製品の紙パッケージである「ネスカフェ ゴールドブレンド エコ&システムパック」をスーパーなどに回収ボックスを設置して回収して、その回収された使用済み紙パッケージを使ってアーティストの方たちと一緒に廃材アートのイベントを開催しました。みなさんのご協力もあって、好評でしたが、一過性のイベントになってしまっては意味がないと思い、継続する方法を探っていました。その頃に、日清紡グループのニッシントーア・岩尾さんとの出会いがありました。繊維も作られている会社で、環境に配慮した取り組みをやっていきたいという想いを強く持っておられました。意見を交換する中で、紙から作ることができる糸があるということがわかり、”紙の糸を作って、身近なものに生まれ変わらせよう”と取り組みがスタートしました。」


木村「素晴らしいですね。企業の垣根を越えて、それぞれの強みと知見を生かした共同開発だったのですね。」



業界初、紙パッケージから〝紙の糸〟をつくり生地素材へ

瀧井「そうですね。ただ、当初は試行錯誤の繰り返しで、失敗もありました。ニッシントーア・岩尾さんの担当者とやり抜くことを決めて、ともに悩みながら併走し、2022年に、まずはネスレ日本と日清紡グループの連名で“アップサイクル”衣服の製作を開始という発表をすることができました。職人さんたちはものづくりの熱意を持って取り組んでくださって、一晩かけて糸をよってくれたりもしました。ここに辿り着くまでには、たくさんの方の熱量と想いが詰まっています。」


木村「素晴らしいですね。それぞれの立場で全力で取り組んだ結晶ですね。ここが起点となり、一般社団法人アップサイクルが立ち上がったのですね。」


瀧井「そうです。2023年2月に設立しました。一般社団法人アップサイクルは、現代および将来の世代のために持続可能な社会の実現を掲げています。この活動で大切にしていることは、消費者の方に喜んでもらえるアップサイクルな製品を生み出すことです。」


木村「今の時代にあったものや、人の気持ちに寄り添えるものをアップサイクルとして届けることは大事なポイントですね。」


瀧井「2023年3月に設立の記者会見を行い、プレスリリースを出してから、たくさんの反響をいただいています。2024年4月時点では、36の企業と団体からなる企業連携プラットフォームになっています。」


木村「プロジェクト「TSUMUGI」というネーミングからも温かさを感じています」


瀧井「プロジェクト「TSUMUGI」は、使用後の紙資源や未利用の間伐材を紙糸に生まれ変わらせる取り組みです。紙糸は天然繊維ならではの柔らかさと軽量性、吸放湿性が特徴で、優しい肌触りを実感できます。「ネスカフェ ゴールドブレンド エコ&システムパック」とコーヒー残渣で製作したシャツとエプロンは、ネスレ日本の直営カフェ「ネスカフェ 原宿」のユニフォームとして活用しています。」


木村「おしゃれで可愛いですね!こうやって日常に溶け込んでいる商品は、より親近感が湧きますね」



日本伝統工芸とのコラボレーション

日本伝統工芸とのコラボレーション企画も始動。第一弾は、石川県金沢市にある毎田染画工芸の友禅作家である毎田仁嗣さん監修のもと、京都精華大学の学生がデザインと友禅染めにより原画を制作した手ぬぐい。第二弾は、東京水引とプロジェクト「TSUMUGI」による「アップサイクル水引」を使用したアクセサリー。


日本伝統工芸とのコラボレーション企画第三弾は、埼玉県さいたま市にある株式会社工房天祥と共同でアップサイクル雛人形「彩ひな(irodori-Hina)」を制作。




木村「日本伝統工芸とのコラボレーション企画第四弾は、石見神楽コースターなんですね!!実は、私も2度ほど伝統芸能の取材で石見神楽を現地で拝見して取材させてもらったことがあるのです。ここでまた出会えるなんて、すごく感動しております!」


瀧井「そうなんですか!それは偶然ですね。石見神楽の舞は、本当に心に刺さりますよね。」


木村「コースター、素敵ですね!」



瀧井「ありがとうございます。1969 年に国の重要無形文化財指定を受けて、2009 年には ユネスコ無形文化遺産に登録された石州和紙の製法を使ったコースターを作りました。石州和紙を用いた染織作品の制作を行っている「紙布織 山内」とのコラボレー ションです。島根県石見地方で広く親しまれている「石見神楽」をモチー フにデザインを行いました。経糸に「TSUMUGI」、緯糸に「紙布織 山内」の紙糸を用いています。コースターは 100%紙糸なので、軽量でありながらも、つるっとした手触りを楽しめます。紙糸は藍染めされているので美しい色合いや独特の質感、そして伝統的な日本の文化を感じることができます。」



木村「石見神楽の舞手の荒々しさが表現されていますね!」


瀧井「そうですよね。日本に伝わる伝統芸能も伝統工芸もアップサイクルという形で伝えていく

価値を感じています。「TSUMUGI」のネーミングは、一般社団法人アップサイクルの会員の皆さんと一緒に、糸を紡ぐように丁寧に商品を生み出し、皆様に届けるという意味が込められています。」


木村「今後も日本伝統工芸とのコラボレーション、楽しみにしています。本日はありがとうございました」


瀧井「ありがとうございました」


木村「次回、vol.07の記事ではネスレ日本株式会社 マーケティング&コミュニケーション本部 コーポレートアフェアーズ統括部 サステナビリティ&ステークホルダーリレーションズ室の山口恵佑さんより「ネスレ サステナビリティ プログラム」について詳しくお話を伺いたいと思います!」



 

文:木村真悠子

写真:Mai Shinya


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